2018年11月14日

仏壇は、“粗大ゴミ”で捨てられない!?

家族が亡くなると、その供養のために仏壇を買う。位牌を収めて、拝むため。仏教徒である日本人なら、何の疑いもなく、この行動を取るだろう。だが、この仏壇が後々厄介な存在となることをご存知だろうか。

たとえば、親が亡くなって、息子が大きな仏壇を買ったとする。この際、仏壇に故人の魂を納める「開眼法要」という儀式を一般的には行う。言葉は知らなくても、お坊さんが拝んでいたなら、それは「開眼法要」だ。

やがて息子も歳を取り、その子どもが家を処分することになった場合、この仏壇の処理に困るのである。

「開眼法要」を行った仏壇は、普通の粗大ゴミとして捨てることができないのである。故人の魂が宿っているので、“魂抜き”という「閉眼法要」が必要だ。

これは、寺や仏具店、廃品業者などにお願いしなければならず、その金額は数万〜数十万円となる。「開眼法要」を行っていない仏壇や「閉眼法要」が済んだ仏壇は、粗大ゴミとして、処分することができる。(自治体による)

信心深い人なら、当然のことだと金額に驚くことはないかもしれないが、あまり宗教を信じていない人には、大きな負担となる。普通のゴミとして捨てたい、と思う人は多いはず。だが、実際は捨てるだけで数万円。

この問題を解決するには、仏壇を買わなければ良いのである。代わりになる家具に、位牌を置けば良い。これなら、処分に困ることはない。

宗教を否定するつもりはない。信じる人は、従来通りで良いだろう。だが、大切なのは故人を思う心であって、形式ではないはず。重い負担を背負う必要はまったくないのではないか。

ここに、ビジネスチャンス!

仏壇としても使える家具を提案するのである。

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2018年11月07日

ハチを“利用して殺す”ために輸入している、日本農業の罪とは!?

実をつける野菜や果物を効率よく生産するために、ハウス栽培では花の受粉作業をハチに頼っている。日本の在来バチが減少しているため、海外から安いハチを輸入して、ハウス内に放っている。

野菜や果物を安く売るために、外来種のハチを利用するのも仕方のないことかもしれない。だが、大きな問題がある。

外に逃げ出すハチがいることである。ハウスは完全に密閉されているわけでもなく、人の出入り時にも外に出るハチはいる。この逃げ出したハチが、日本の自然界に大きな影響をもたらすのである。

1匹だけなら交配しないので、絶命すれば、あまり害はない。……と、簡単な話ではない。

日本の在来種と交雑する可能性が高いのである。これが増えてしまうと、強い遺伝子を持つ交雑種と在来種の戦いが起き、在来種は負けて、絶滅の危機となる。

そうならないために、先頃、国が方針を打ち出した。「2020年までに、外来種の農業利用を半減へ」というものである。

ここで言う外来バチとは、欧州原産の「セイヨウオオマルバチ」で、ハウス栽培のトマトの受粉に利用されている。外来バチには、他にも「マルハナバチ」という種類もいる。

半減させるというのは、少しずつ在来種に代えるということらしいが、ふと疑問がわく。これまで散々利用してきた外来種は、受粉シーズンが過ぎると、どうしていたのかということ。

JAが発行する機関誌に、ある記事を発見した。以下、そのまま転載する。

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交配後のマルハナバチ処理について

交配に飼養したマルハナバチは、外来生物法で特定外来生物に指定されており、飼養や取り扱いには登録が必要であるとともに、厳しい制限があります。
交配作業が終了した後は、マルハナバチが完全に死亡するまでハウス内で巣箱ごとビニール袋に入れるなど、確実に殺処分を行って下さい。

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驚くことに、利用するために輸入して、その後は殺してしまうのである。農業従事者にとっては常識なのかもしれないが、一般人には大きなショックと言うのか、怒りさえ覚える。あまりにも身勝手な行いで、生命を軽く見過ぎている。

その恩恵で作物が安く手に入るのだから、文句の言える立場ではない。だが、納得はできない。許すこともできない。

いま国が方針を示したと言えど、2020年までは同じことが繰り返される。生きるために動物の命をいただくことと、利用するだけで殺してしまうのとでは、まったく意味が違う。2020年と言わず、即刻やめるべきである。

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2018年10月31日

ブーム再燃。全国で「朝ラー」が始まっている!

「朝ラー」。数年前ブームになりかけた、「朝ラーメン」のこと。静岡県藤枝市・焼津市や福島県喜多方市などで見られる、朝からラーメンを食べる習慣が起源とされる。

だが、当時はブームというほどの盛り上がりはを見せなかった。「朝からラーメンなんて」と、敬遠された感があった。朝から食べるには重く、健康的な朝のイメージとは程遠い存在だったのかもしれない。

では、なぜ静岡と福島で習慣化していたのか。

静岡では、漁業関係や茶業の人たちが、朝食も摂らずに早朝から仕事をする。ひと段落したところで朝食を摂るのだが、労働の後なので、普通の朝食では物足りない。そこで、店に「ラーメンが食べたい」と要望したという。

福島では、喜多方市に三交代制の工場があり、その夜勤明けの工員のために始めた、という説がある。また、早朝の農作業を終えた人のために、という説もある。何れの場合も、労働する人たちの要望に応えるカタチで生まれた習慣なのではないか。

この習慣を9時5時のサラリーマンが多い地域で広めようとしても、必要性が見出せない。ブームにならなかったのは、そのあたりに原因があるのだろう。

だが、再びブームが訪れようとしている。それはなぜか?

サラリーマンがラーメンを食べるのは、昼食か夜の飲み会後。特に、深夜のラーメンが多かった。だが、飲み会自体が減少し、ラーメンを食べる機会も減った。ラーメンは好きなのに、食べられなくなったのである。

そこに登場したのが、「朝食ブーム」である。お洒落なカフェモーニングやスープバー、正しい和朝食を提供する店が増えてきた。朝食をしっかりと摂ることが見直されたのである。

朝はガッツリ食べても、日中に消化されるので、多少カロリーの高いものでも問題はない。つまり、ラーメンを罪悪感なく食べることができるのである。健康のためにも、夜より朝が良いのである。

寝る前4時間はものを食べてはいけない。胃腸に負担が掛かり、中性脂肪が蓄えられて太ると言われているいま、朝ラーメンは理にかなっているのである。朝食ブームと健康ブームが、ラーメンを夜から朝の食べ物へと変えようとしている。

静岡・福島の他にも、青森・秋田・宮城・山形・新潟・埼玉・東京・京都で、「朝ラー」が確認されている。

朝食の代名詞となることはないだろうが、確実に定着するのではないか。「朝からラーメンなんて」と言う人は、いなくなるだろう。

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2018年10月24日

新市場の開拓となるか?「女性向けプラモデル」誕生!

プラモデルと言えば、“男の子”の世界。戦闘機や船、自動車などをコツコツと組み立てた経験のある男性は多いだろう。

最近では、ガンダムプラモデル、通称「ガンプラ」が男の子の定番となっている。時代が変わって、作るモノは違えど、地道に組み立てる作業を男性が好むのは同じである。

だが、そんな男の世界に女性が進出してきた。

少し前、ガンダムのモビルスーツ「アッガイ」が、若い女性に「可愛い!」とウケ、ガンプラが売れた。ユニークなデザインが、女性の心を捉えたのである。

その「アッガイ」のフォルムを参考に、クマ型の「ベアッガイ」が生まれ、さらに「プチッガイ」という、モビルスーツを商品化したところ、またまた「可愛い!」と、大ヒットとなった。

知らない人には、何のことだかわからないだろうが、テディベアのようなロボットと言えば、雰囲気は伝わるだろうか。

元々、ガンプラは接着剤を使わずに組み立てることができるので、その手軽さが女性にも受け入れやすかったのだろう。

そしていま、新たな「女性向けプラモデル」が誕生したのである。

ディズニー映画のプリンセスたちの舞台となる城をモチーフにした「キャッスルクラフトコレクション」。“プラモデル”という男性的志向でありながら、「プリンセスの城」という女性的志向を取り入れている。

城の中にはLEDを内蔵し、夜は照明として使うことができる。実用的なインテリアとしたあたりが、女性ウケする仕掛けだと捉えることもできる。

また、女性は“モノを組み立てる”という作業をあまり経験していないので、新たな世界をプチ体験する楽しさがある。完成後は、プリンセスという夢の世界に浸っていられる。

これは、新しい市場の開拓となるかもしれない。テーマはあくまで女性向けでありながら、男性の世界を覗き見ることができる。

この戦略で新市場を開拓するなら、まだまだたくさんの“男性の世界”が残されている。

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2018年10月17日

醤油の種類が、「はま寿司」を急成長させた!?

「はま寿司」の成長が著しい。この調子を維持すれば、業界トップに立つ日がやって来るかもしれない。なぜ、ここまで急成長したのか。

経営母体である「ゼンショーホールディンクス」の巧みな戦略が功を奏している。さまざまな業態で蓄積してきた、市場分析力、商品開発力に加え、多店舗展開のノウハウを有していることは大きい。

「すき家」「なか卯」「ココス」「ビッグボーイ」「ジョリーパスタ」など、多種多様なブランドを展開している。

こうした強靭な経営力が、「はま寿司」を急成長させているのだが、店舗運営の細部においても、巧みな戦術を披露している。

「はま寿司」は、定番の寿司の種類が多い上、何種類かの醤油を用意して、客の多様な志向に応えようとしている。

「スシロー」「くら寿司」「かっぱ寿司」などでは、醤油1種類と「甘ダレ」を置いている程度だが、「はま寿司」は、醤油4種類と「ポン酢」「甘ダレ」を用意している。

醤油は、「特製だし醤油」「北海道日高昆布醤油」「九州甘口さしみ醤油」、そして地域によって、「濃口醤油(東エリア)」と「甘口醤油(西エリア)」のどちらかを揃えている。これが、何を意味するのか。

好みの醤油が選べる、という単純な話ではない。ネタによって替えることができるだけではなく、寿司としての味そのものを変えてしまうのである。

同じネタでも、醤油を替えるだけで、まったく違う味となる。考えれば当然の話だが、醤油が違うだけで、「美味しい」「マズい」が分かれてしまうのである。

昔聞いた、寿司屋の大将の言葉を思い出した。「寿司屋に客が来なくなったら、醤油を替えれば良い」。ネタの違いは素人にはわかりづらいが、醤油の違いは誰でもわかり、客の好みを左右するということである。

醤油は寿司にとって、それだけ重要な役割を果たすのである。もし、1種類しかなく、口に合わなければ、ネタがどれだけ良くでも、二度と行かないのである。

「はま寿司」の醤油は、「ポン酢」を入れて5種類。単純に考えると、客の好みに合う確率は5倍。混ぜて使えば、さらに数倍。「はま寿司」の味を好きだと思う人が増えるのは、当然のことなのである。

なぜ、他の店がやらないのかが不思議なくらいである。

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2018年10月10日

至れり尽くせりの“手ぶら体験”に、ビジネスチャンスあり!!

最近のアウトドアは、フラッと手ぶらで出掛けて、手軽に体験できるらしい。BBQやキャンプ、登山、ジョギングなどが、何の用意もせずに楽しめるようだ。

BBQやキャンプをしたいと思えば、必要な道具や食料をすべて準備してくれるサービスがある。足を運べば、「さぁ、どうぞ!」と、すべてがセッティングされているのである。後片づけまでやってくれる。

登山をしてみたいと望めば、必要なウェアや道具をすべてレンタルできるサービスもある。

健康のためにジョギングを始めたい。仕事帰りに走りたいと思えば、ウェアやシューズがレンタルでき、ロッカーやシャワーが用意されている施設もできている。

「やってみたいが道具がいるし、お金も掛かる」と躊躇する人は多いだろうが、こうした“手ぶら”サービスがあれば、気軽に始められて、もし合わなければ、すぐにやめられる。お試し体験で楽しいことがわかれば、本格的に始めれば良い。

消費者の欲求を的確に捉えた、優れたビジネスモデルだと言える。

他にも、「手ぶらで引っ越し」を謳っているサービスがある。これは、家具や家電のレンタルで、従来から存在するが、「モノを所有しない合理性」を美徳とする現代の指向に合っている。

本当に気に入ったものだけを買うための“お試し”だとも言える。自分の好みに合うのかどうか。本当に楽しいのか。それを見極めるためには、“お試し”が有効である。

あらゆるところで“手ぶら体験(お試し)”ができれば、これまで手を出さなかった世界にも、興味を持つようになるかもしれない。これは、あらゆる分野のビジネスチャンスである。

消費者に“手ぶら体験”をさせる方法を考えてみれば良い。

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2018年10月03日

固定観念を捨てた「業務スーパー」の話題づくり!

以前、業務スーパーのある商品が話題となった。面白いことと美味しいことで、生産が追いつかない状態にまで至った。

豆腐パックに入った「リッチチーズケーキ」と「リッチショコラケーキ」。1リットルの牛乳パックに入った「レアチーズ」。豆腐の製造ライン、牛乳の製造ラインをそのまま活用した商品である。

コストにまったく無駄のない商品を生み出しているというわけである。

牛乳パック商品は、『牛乳パックスイーツ』として、シリーズ化されている。他に、「水ようかん」「杏仁豆腐」「珈琲ゼリー」「カスタードプリン」「オレンジゼリー」がある。

安くて美味しい商品なら、客はパッケージなど気にしないということである。豆腐パックと牛乳パックということで、逆に面白がっている。

“カタチ”としては従来から存在していても、使い方を変えると、まったく別の商品として生まれ変わるのである。非常に柔軟な発想で、大成功している。

業務スーパーのモットーは、「牛乳屋で牛乳を作るな。豆腐屋で豆腐を作るな」。まさに、そのモットーを具現化した商品が、大ヒットしているのである。

スーパーは、「安くて良い品」を客に提供する場所。“見ため”にこだわり、そこに経費を掛けるくらいなら、その分を中身にまわす方が良い。

舌の肥えた現代の消費者は、すぐに見抜いてしまう。中身で勝負すべき。だが、アピールの方法を知らなければ、勝負の前に撤退となる。

業務スーパーは、そのアピール法として、“面白さ”を前面に打ち出した。「豆腐パック」「牛乳パック」という“カタチ”である。

「経費を掛けずに成功させるにはどうすれば良いか?」という発想から、「製造ラインをそのまま使ってしまえ!」と、英断したのである。

「そんなことはできない」と、カチカチ頭で決めつけず、「面白いんじゃないか」と、柔軟に考えた結果である。面白がる姿勢が、功を奏したのである。

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2018年09月26日

「ビッグデータ」で、企業の“個性”は消え去る!?

現在、飲食店チェーンが、店舗運営にビッグデータ分析を導入し始めている。客の嗜好の多様化や少子高齢化など、経営環境の変化に対応するためである。

客の求めるものを的確に把握することができれば、メニューの改善、新商品開発、店舗の改装・移転、従業員教育にいたるまで、もっとも効率の良い方法を知ることができる。

すなわち、ロスの少ない店舗運営、失敗の少ない経営を実現できるということである。チェーン店を運営する上で、これほど価値のある経営資源は他にあるまい。

だが、懸念材料はある。ビッグデータの活用法。ビッグデータの読み方と言っても良い。

ビッグデータが導き出す結論は、消費者の大多数の嗜好であり、意見である。もちろん、少数意見も導き出してはいるが、読み取る側が大多数のデータに注目してしまう。

最終的には「一番売れるもの」を知りたいので、当然、数の多い客層データを採用する。すると、客に受け入れられるものが開発でき、収益を安定させることができる。だが、はたしてそれは正しいことなのか。

もし、同業種がビッグデータを活用したら……。

大多数の嗜好は同じ結論となり、結果的に、同じ店、同じメニュー、同じ新商品が生まれる。つまり、同業種間で差がなくなるということである。

こう言うと、「それは経営陣次第だろ」と反論が出るだろうが、目の前の“失敗しない経営”を無視して、挑戦・冒険ができるだろうか。

また、ビッグデータによる成功は、人の能力を衰えさせる。すべてをデータに頼ってしまうので、経験や勘といった経営能力が育たない。データを読み解く、“技術者”でしかなくなる。

さらに、データによって成功した人間は、それを自分の才能だと勘違いする。そして、単なる“ビッグマウス”となってしまう。

データによるマーケティングは、一時的には成功をもたらすが、最終的に必要となるのは、経営感覚である。長年積み重ねてきた経験と勘こそが、ビジネスを大きく成長させる要素となるのである。

posted by 佐藤きよあき at 09:09| Comment(0) | マーケティング裏読み | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする